はじめに
米国での新型コロナウイルス（COVID-19）の拡大が予測される中、The Marfan Foundationは専門家委員会協力の下、米国疾病対策センター（CDC）が発表したマルファンおよびその他の遺伝性大動脈疾患のコミュニティ向けガイドラインの一部を再掲載します。COVID-19に関わるリスクを監視し、我々のコミュニティに直接の影響を及ぼす変化を確認した場合には、最新情報をホームページ（marfan.org）に掲載します。
COVID-19と遺伝性大動脈疾患
COVID-19による重症化の要因となる基礎疾患については現在データが不足しています。ですが、がんや糖尿病、心血管疾患、慢性呼吸器疾患などに罹患している方では、より重篤な合併症を引き起こす可能性が高くなる恐れがあります。
CDC情報
以下の情報はCDCのウェブサイトから引用したものです。
COVID-19の拡がり方
CDCの情報によると、人から人、（半径6フィート［約1.82メートル］以内の）人同士の接触、感染者の咳やくしゃみによる呼吸器からの飛沫により、COVID-19に感染するとされています。
ウイルスが付着している表面や物体を触った後、口や鼻、眼などに触れることで感染する可能性もあります。
症状
ウイルスへの暴露から2～14日後に発熱や咳、息切れなどの症状が現れるとされています。
予防法
現在COVID-19を予防できるワクチンはありません。CDCは感染症の拡散防止のため以下を推奨しています。
- 病人との接触を避ける。
- 目、鼻、口を触らない。
- 体調が悪い時には外出しない。
- 咳やくしゃみの時は（鼻や口を）ティッシュペーパーで覆い、後で捨てる。
- 触れた物や表面をこまめに清掃・除菌する。
- 石鹸や水で20秒以上手を洗う。（特に、トイレ後、食事前、鼻をかんだ後、咳やくしゃみの後）
マスク
- CDCは症状のない人が感染防止のためにマスクを付けることは推奨していない。
- COVID-19の症状のある人が拡散させないようにマスクを付ける。
医療従事者など、誰かの近くで治療を行う方は必ずマスクを付けてください。
インフルエンザおよび上気道疾患の治療法
- 適切な検査ができる医療施設を探す。
- 血圧の上昇を抑えるため、市販の鼻炎薬や、鼻炎薬が含まれる市販の総合感冒薬は飲まない。
鼻炎薬の例：
プソイドエフェドリン、エフェドリン、フェニレフリン、ナファゾリン、オキシメタゾリン - 呼吸器疾患の治療に抗菌薬を用いる場合には、フルオロキノロン系を避ける。
フルオロキノロン系は一般的に使われる抗菌薬ではありますが、マルファン症候群やその他の遺伝性大動脈疾患の方のように、大動脈瘤や大動脈解離を伴う、一部の遺伝性疾患の方は使用すべきではありません。
フルオロキノロン系抗菌薬の例：
アベロックス、シプロ、ファクティブ、レバキン、オフロキサシン - 高血圧の人向けの風邪薬を選ぶ。
風邪薬の中には鼻炎薬を含まないものもありますが、デキストロメトルファンのように多量に服用すると危険な薬もあります。服用指示をしっかりと守りましょう。 - 発熱、喉の痛み、頭痛、体の痛みなどにはアセトアミノフェンなどの痛み止めを飲む。
- 鼻詰まりには生理食塩水の鼻腔スプレーを用いてもよい。
副鼻腔の洗浄に役立ちます。 - 喉の痛みやイガイガを取るには、塩の入ったお湯でうがいしたり、レモンやハチミツ入りのお湯を飲む。
- 水分を多めに摂る。
水やジュース、お茶やスープを飲むことで、痰や粘液を肺から除去できます。 - 湿度を高くする。
加湿器などで鼻詰まりや咳を和らげることができます。 - 十分な休息を取る。
気分が優れないときには、のんびりと過ごしましょう。
出典：
The Marfan Foundation did not participate in the translation of these materials and does not in any way endorse them. If you are interested in this topic, please refer to our website, Marfan.org, for materials approved by our Professional Advisory Board.
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